冷蔵庫の中の買いすぎた牛乳、キッチンの整理をしていて見つけた缶詰。
「賞味期限」は過ぎてるけど、捨てなきゃダメなの?
「賞味期限」と「消費期限」は違うの?
なんて思ったことありませんか?
実はこの「賞味期限」と「消費期限」は、きちんと違いがあるんです。
この記事では、実際にいろいろな食品を例に賞味期限と消費期限について説明していきます。
読み終えると、食品をいつまでに使い切らなくてはいけないのかの判断がつくようになるので、無駄が減らせるようになりますよ。
賞味期限と消費期限のちがい
「賞味期限はけっこう気にしている」という方でも、実はその日付「消費期限」かもしれません。
まずは、2つの違いをしっかり確認してみましょう。
賞味期限
おいしく食べられる期限
期限をすぎたら:状態を確認して早めに食べる
消費期限
食べきる(使い切る)期限
期限を過ぎたら:食べないほうがいい
大切なことは、
どちらも「未開封」で「正しく保存」しているもの になります。
開封してしまったり、冷凍と記載されているのに冷蔵で保管してる食品などは、
期限内でも、注意してください。
どんな基準で分けられてるの?
この二つの期限は、品質表示基準というものを基準に分けられています。
簡単に説明します。
「賞味期限」:劣化の遅い食品 (卵、牛乳、缶詰など)
「消費期限」:劣化の早い食品 (惣菜や弁当、鮮魚、精肉など )
パッケージの面積が小さく、劣化のきわめて少ない食品は、表示を省ける場合もあります。
たとえばこの食品の賞味期限は
「賞味期限」のある食品は、期限が過ぎても食べられることがわかりましたね。
では、実際にいろいろな食品の「賞味期限」を見ていきましょう。
卵
卵の「賞味期限」は、「生で食べられる」ことを前提に決められています。
産卵時期の温度などにより、安全に食べられる期間はちがいますが、
実際は、通年「パック後14日程度」が多いようです。
殻が破れてしまうと雑菌がはいり、早くいたみます。
ゆで卵にした場合も殻はむかずに冷蔵庫で保管するのがおすすめです。
牛乳
牛乳は「殺菌工程」のちがいによって、「賞味期限」「消費期限」に分かれます。
超高温殺菌した牛乳は菌が死滅しているため長持ちするので「賞味期限」が表示されますが、菌がまだ生きて残っている(壊されていない)低温殺菌牛乳は「消費期限」を記載しています。
缶詰
缶詰は缶に密閉して加熱処理しているため、長期間保存できる食品になっています。
「賞味期限」は3年としているものが多いです。
殺菌状態であることと、缶の保存性により、この期限を過ぎても長く食べることができるとされています。
瓶詰・レトルト食品
缶詰と似た「殺菌工程」を通りますが、瓶は光を通しやすく、レトルトは多くの調味料を使う食品が多いので味の変化が起こりやすいことから、
瓶詰:約半年~1年
レトルト食品:約1~2年
としていることが多いです。
冷凍食品
冷凍食品はマイナス18度以下の冷凍環境で、約1年保存できるといわれています。
しかし、家庭の冷凍庫では、頻繁なドアの開け閉め、買ってから家の冷蔵庫に入れるまでの保管状態など、マイナス18度を維持するのは難しいです。
長く保存できる食品ですが、食品の変化はすこしずつ進んでしまうので、「賞味期限」がすぎたら早めに食べきりましょう。
冷凍食品も「賞味期限」は、開封前のものに限られます。
お菓子
お菓子の「賞味期限」は、さまざまです。
材料が多いもの、油の酸化しやすいもの、容器の素材などによって違います。
水分の少ないものや、材料が少ないものは比較的長い期間保存できます。
防災用に保存している「カンパン」は、缶で5年、袋で1年の「賞味期限」になっています。
水
水は殺菌工程を通っているので、保存期間が長いです。
基本的に外部から何か入ることがなければ腐敗しないといわれています。
しかし、長期の保存によってペットボトルから水分が蒸発して量が減っていくことなどから「賞味期限」が設けられています。
災害時に、手洗いなどにも使えるので期限切れの水はとっておくといいですね。
酒
日本酒やウィスキー、ワインなどアルコール度数が高いものは、腐敗しづらく長く保存することができます。
適切な環境で保存すれば、何年も保管しておけます。
ただし、開封したものはどんどん質が変化してしまうので、早めに飲みきったり、料理に使ったりするほうがいいですね。
このように「賞味期限」は、おいしく食べられる目安を表したものです。
正しく保存したものは、期限が切れても食べることができるので、捨てずに早めに食べきることが食品ロスの削減にもつながりますね。
食品ロスって何?
「まだ食べられるのに捨てられてしまう食品」のことです。
最近では、恵方巻の廃棄を減らすために予約制にした店舗の試みなども、ニュースで話題になりましたね。
この「食品ロス」を減らすためには、製造や販売をする側の努力と、食品を買う消費者の両方の努力が必要になります。
「食品ロス」についてはこちらも参考にしてください。
まとめ
今回は「賞味期限」と「消費期限」のちがいについてお伝えしました。
- 保存が比較的可能な食品をおいしく食べられる期限が「賞味期限」
- 早めに食べきるほうがいい食品で、期限がすぎたら食べないほうがいい期限が「消費期限」
どちらも、正しい保管方法で未開封の状態の場合の期限 です。
日々の買い物や調理の時に、これを意識するだけでお財布にも地球にもやさしくできますね。